身体ではなく、道具を変える。
アシスティブデザインとは、
その人が行いたい行為を可能にするため、
個人の身体特性や能力に合わせて行為に関わる対象を調整する設計思想である。
背景
行為が困難になる原因は身体特性や能力にある。
これまで、個人の身体特性や能力に関する技術は義手や義足など多く発展してきたが、道具や環境のあり方によっても、行為の可否は大きく左右される。
また、できるだけ多くの人に適合する設計がある一方で、特定の個人に合わせることで初めて可能になる行為も存在する。
アシスティブデザインは、個人に合わせて道具や環境を調整することで、その人が行いたい行為を可能にするという設計思想である。
対象と目的
対象
個人が道具や環境を通じて行うあらゆる行為。
目的
個人の身体特性や能力にかかわらず、その人が行いたい行為を可能にすること。
ほかの考え方との関係
ユニバーサルデザインとの関係
ユニバーサルデザインが万人を対象とする設計であるのに対して、アシスティブデザインは特定の個人を出発点とする設計思想である。
アシスティブテクノロジーとの関係
アシスティブテクノロジーは、身体機能保補助する技術やデバイス、サービスを含む概念である。アシスティブデザインはこれらの一部と重なるものであり、道具や環境を調整することで行為を可能にする設計思想である。
自助具との関係
日常生活動作(ADL)の自立を支援する自助具はその一部に含まれるが、アシスティブデザインはそれにとどまらず、より広く、個人が行うあらゆる行為を対象とする設計思想である。
原則
1.個人適合
アシスティブデザインは、万人ではなく特定の個人に適合することを出発点とする。
2.道具側調整
解決は身体側ではなく、道具や環境側の調整によって行う。
3.能力活用
設計は、人の能力を機械で代替するのではなく、その人が持つ能力を最大限活用する。
4.拡張性
設計は、可能であれば複数の道具や行為に応用できる構造を持つことが望ましい。
理念
アシスティブデザインは、可能な限り他者と同じ行為を行えるようにすることを目指す。
※アシスティブデザイン(assistive design)は、アシスティブデザイン工房によって2026年に提唱された設計思想である。